誰もが自分の住んでいるところで働くことができる社会を実現する
―サポーターを介した在宅ワーク提供事業―
「ユニバーサル・クラウドソーシング・サービス」

地域・社会課題

育児、介護、ひきこもり等就労困難な方々の中には、外勤は難しいが、在宅や支援施設内であれば仕事を行うことができる方が一定数存在するものの、既存のクラウドソーシング・サービスの仕事は、業務の選定・応募・納品までを全て一人で行わなくてはらないことから敷居が高く、就業することができていない。

実証内容
  • 地域の就労支援組織メンバーがサポーターとなり、クラウドワークを希望する被支援者に対し、業務の選定から納品までの実際のフローを回す形での実証実験を行う。その中で課題を明らかにしつつ、ビジネスモデルの検証や、自治体や企業等からの支援の可能性等の追求を図る。
  • 補助金額(交付決定額):1,120万円
期待される効果や、地域・社会へのインパクト

現在支援している就労困難者の特性を把握している彼らが、被支援者にふさわしいクラウドワークを選定し、サポートを行いながら納品までの対応を図っていくことで、これまで仕事を行いたくてもできなかった方々に、仕事を提供していくことが可能となる。

収益源

企業からの業務委託費のうちの手数料収入

事業者名

一般社団法人ソーシャルビジネス・ネットワーク
https://socialbusiness-net.com

実証地域

北海道札幌市、岩手県陸前高田市、神奈川県横浜市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市

コンサルタントからの応援コメント

本プロジェクトは、育児や介護、ひきこもり等の様々な就労困難な事情を抱えた方々に対して、支援者がいる形であれば仕事ができるという方々に仕事を提供する「就労困難者サポート型クラウドソーシング・サービス」システムの実証事業です。今回の実証事業の参加者からのアンケート結果からも明らかなように本プロジェクトにおける仕事に取り組むことで、経済的価値のみならず、満足度ややりがい、達成感を感じた人の割合も非常に多く、経済以外の価値高いことがわかります。特に就業経験のない方にとって自信がついたと答えた方がより多かった点も優れています。

また、地域に根差したNPO等とも連携しており、就労支援者が就労者に寄り添った対応をして信頼関係を構築していたことにより満足度が高くなっていたことも、本プロジェクトの特徴であるといえます。就労困難者は様々な属性や背景がありますが、そのうちの1つである引きこもりは、不登校児童生徒数が過去最多を更新している中、それらの方が引きこもりに移行する方もいることが想定され、ひきこもりもますます増加の可能性が見込まれます。就労困難者をまとめて対応している自治体は少ない現状においては、まずは女性参画、引きこもり支援といったそれぞれの分野で力を入れている自治体と連携していくことも考えられます。持続可能なビジネスモデルの構築を目指しながら、より生きがいや、経済的自立や今後の就労への自信につながる事業となることを期待しております。